自然派ワインとその他のワインの違いは?味わいやオススメワインも!

オーガニックワインの畑

健康志向の高まりで、ワインにもより体に優しいナチュラルなものを求める人が増えてきています。

「自然派ワイン」
「ビオワイン」
「オーガニックワイン」

などいろいろな表記のワインを見かけますが、自然派ワインとは具体的にどんなワインなのか、「ビオワイン」や「オーガニックワイン」とは同じ意味なのか、普通のワインと何が違うのか、ハッキリわからないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、自然派ワインとはどんなワインなのか、他のワインとはどう違うのかをわかりやすく解説していきます。また、おすすめの自然派ワインもご紹介します。

自然派ワインについて

オーガニックワインの畑
そもそも、自然派ワインとはどんなワインなのでしょうか。また、オーガニックワイン、ビオワインとはどこがどう違うのか、それぞれの特徴や違いを見ていきましょう。

自然派ワインとは

自然派ワインの定義は曖昧で、世界共通の法律や厳密なルールはありません。自然の力を最大限生かして造られたワインの総称です。大きく分けて

「ぶどう栽培の方法が自然派」

「ワイン醸造の方法が自然派」

の2つに分類できます。

一般的な通常のワインと比較すると、原料のぶどうを栽培する段階から

  1. 可能な限り化学的なものの使用を抑えている
  2. 畑や周囲の自然環境にも配慮している
  3. できるだけ機械を使わず、人の手作業で手間ひまをかけている

といった点が見られます。

こうした特徴を持つワインは、自然派ワインと呼ばれることが多いです。

オーガニックワイン

オーガニックワインとは、原料として使われるぶどうが有機栽培されているものであり、ワインが仕上がるまでの加工の過程も全てオーガニックであることが条件となります。

有機栽培とは、化学的な農薬・肥料・除草剤を使わずに、鶏・牛など動物の糞や草を発酵させたものなど自然な肥料を使って行われる栽培方法です。

オーガニックワインを定義するための世界共通のルールはありませんが、2012年に、EUでの厳しい基準が定められたのに続いて、フランスをはじめとしたヨーロッパ各国やアメリカなどでも、オーガニックの基準が定められました。

認証機関によって品質が保証された海外のオーガニックワインには、ワインのラベルに認証マークを表示したり、ワイン名やラベルにオーガニックと記載することが許されています。

その表示を見ることで、オーガニックであることがひと目でわかります。
日本国内では、農林水産省の定めている有機JAS認定を取得したワインのみがオーガニックワインと名乗り、表記することが認められています。

ビオワイン

日本国内でよく見かける「ビオワイン」の定義は曖昧で、明確な基準がまだありません。

世界基準では、「ビオワイン」と「オーガニックワイン」はどちらもオーガニックなワインという意味で同じです。日本で生産されるワインについては、「ビオワイン」と表記する規定がJAS規格になく、生産者が独自の判断で名乗ることができます。

ワインの輸入元と日本とで基準が違うため少しややこしいですが、海外のビオワインと日本のビオワインはイコールでない点に注意が必要です。

EUのオーガニックワインのガイドラインについて

ガイドライン
ぶどうの有機栽培農法について、EUではオーガニックワインのガイドラインが厳しく定められています。ガイドラインの基準を3年以上守ってぶどうを栽培した場合に限り、オーガニック認証資格を得ることが可能です。

規定を守った農法で生産されたぶどうのみを使用して造られたワインは、「オーガニックワイン(有機ワイン)」と表記して販売することが認められます。

農薬の使用を極力抑えて造られたた「リュットリゾネ」は、有機ワインと表示できません。

化学的な農薬や肥料に頼らず自然素材由来の肥料を使ってぶどうを栽培するビオディナミ農法はこちらで解説しています!

自然派ワインはまずいのか?

注がれるワイン
自然派ワインはまずいと感じている人がいるかもしれません。よく言われるのが、独特のクセがあって飲みにくいというものですが、化学的な肥料などを使わずに造られるぶどうは、ぶどう本来の野性的な味わいが強く感じられることもあります。

農薬を使わない、もしくは極力抑えた栽培方法では、ぶどうが病気にかかりやすい、天候の影響も受けやすいといった面があるため、ぶどうの品質が安定しづらい点も影響しています。

酸化防止目的で添加される亜硫酸塩を無添加もしくは抑えて生産する場合、輸送や保管中に細菌が繁殖して品質の劣化が起きてしまう場合もあります。

リスクを踏まえたうえで生産者がたゆみない努力を続けた結果、知識や技術が日々向上して、自然派ワインはどんどんおいしくなってきています。自然派ワインは、大量生産されるワインとは異なり、一定ではない味わいの個性が魅力であり、楽しみでもあります。

認証機関の認定を受けたものを選ぶ、買ったら長く保管せずに早めに飲みきるなど意識すれば、きっとおいしく味わえるはずです。

おすすめの自然派ワイン

今まで自然派ワインはまずいと思っていた人、これから初めて自然派ワインを飲む人におすすめのオーガニックワインをご紹介します。

キュヴェ・ナチュール

キュヴェ
引用:https://wsommelier.com/item/2101030003226.html
ワイン名 キュヴェ・ナチュール
生産者 メゾン ポール・ダンジャン・エ・フィス
ぶどう品種 ピノ・ノワール100%(樹齢50年以上)

酸化防止剤を全く添加せずに生み出された、高品質なシャンパーニュ。

ふくよかなコクと長い余韻が楽しめる、繊細な味わいです。

ブルゴーニュ・アリゴテ

引用:https://wsommelier.com/category/1608/2101010010930.html
ワイン名 ブルゴーニュ アリゴテ
生産者 ドメーヌ・ジャン・クロード・ラトー
ぶどう品種 アリゴテ・ドレ 100%

30年以上も自然派栽培を続ける畑で造られた、究極の自然派ワイン。

しなやかな酸味と果実味、コクのある奥深い味わいが楽しめます。