1000年近くの歴史を持つスペインワインの産地リオハとは?

リオハの道

スペインワインの産地といえば、真っ先にリオハの名前を挙げる人が多いと思います。

でも、最近スペインワインに興味を持ち始めたばかりの初心者さんなら、リオハ地方やリオハワインについて詳しくは知らないという人もいるのではないでしょうか。

今回は、スペインを代表するワイン産地リオハの気候や歴史、栽培されているぶどう品種、リオハワインの特徴などについて、わかりやすくご紹介します。

リオハ地方について

リオハの畑
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/
リオハはスペイン北部に位置する、スペインを代表する主要なワイン産地です。1991年に、スペインで初めてのD.O.Ca.(特選原産地呼称)に認定された地域として知られています。

北部からの湿気と南部からの乾燥がデマンダ山脈やカンタブリア山脈によって遮断されるため、リオハの気候は四季を通じて穏やかで、ワイン用のぶどう栽培に理想的です。

リオハでワインづくりが始まったのは、古代ローマ時代だと伝わっています。

19世紀後半、フランス国内ではぶどうの木の根に寄生して木全体を腐らせてしまう害虫「フィロキセラ」による、多大な被害が発生しました。

畑を失ったフランス・ボルドーの醸造家たちは、フレンチオーク樽を使った熟成法をスペイン北部地域に持ち込み、ワイン造りに励みます。これによって、リオハのワイン造りの技術は大きく進歩しました。

20世紀初めにはリオハがフィロキセラに襲われ、ぶどう畑は壊滅状態となりましたが、約10年の月日をかけて復興を遂げ、現在に至ります。

北海道の函館と同じ緯度でつくられるスペインのペネデス地方はこちらでご紹介しています。

リオハワインの特徴

リオハの道
リオハワインは、土壌の違う地域のぶどうをブレンドして造られることが多いのが特徴。伝統的なリオハワインは、ランクが上がる程に熟成期間が長くなっています。市場には適度に熟成した飲み頃のワインが出回るため、買ったらすぐに楽しめるのが魅力です。

複雑味を感じる個性的なワインがたくさん造られていますが、1980年代以降は新しいスタイルの醸造家も多数登場するようになり、品質が飛躍的に向上しました。コストパフォーマンスも抜群で、世界中の幅広いワインラバーから親しまれています。

リオハで造られるワインの約80%は赤ワインで、樽熟成で濃厚な味わいが人気です。

テンプラニーリョが栽培面積の60%以上を占めています。テンプラニーリョを主体としてガルナッチャ、マスエロなど他の品種をブレンドしたものや、単一品種で造られるものが主流となっています。

白ワインは固有品種のビウラがメインで、他にガルナッチャ・ブランカ、シャルドネなども使われています。樽熟成タイプが多く、エキゾチックな樽香を感じる爽やかな味わいが人気です。

おすすめのリオハのワイン

ここからは、私が特におすすめのリオハワインを2つご紹介します。

ヴィニャス・デ・ミエデス・ティント / ボデガス・サン・アレハンドロ

引用:https://wsommelier.com/item/2101140002133.html
ワイン名 ヴィニャス・デ・ミエデス・ティント
生産者 ボデガス・サン・アレハンドロ
ぶどう品種 ガルナッチャ100%
味わいのタイプ ミディアムボディ

ベリー類、スグリを思わせる赤い果実のフレッシュな香り。華やかな果実味と穏やかな酸味、程よい渋みのバランスが良い味わいが特徴。

低糖質、低ヒスタミン、低亜硫酸塩を実現した、デイリーワインとして気軽に飲めるヘルシーな自然派ワインです。

ホーベン ボデガス・エスクデロ (ボデガス・ヴァルサクロ)

引用:https://wsommelier.com/item/6553.html
ワイン名 セルナ・インペリアル ホーベン
生産者 ボデガス・エスクデロ
ぶどう品種 テンプラニーリョ60% ガルナッチャ40%
味わいのタイプ ミディアム~フルボディ(やや重め)

ベリー系果実の香りやスパイスの香りも感じる、フレッシュな若々しさと凝縮した果実味、適度な渋みを楽しめるのが特徴。

和洋問わず様々な料理に合わせやすく、リーズナブルで気軽に飲めて適度にボリューム感もある、まさに万能選手的な赤ワインです。