函館とほぼ同じ緯度から造られるペネデスワインの特徴とは?

ペネデス
引用:https://www.winetraveler.com/spain/wine-tasting-penedes-wine-region-spain-cava/

スペインワインに興味はあるけれど、産地の名前まではよく知らないという人も多いのではないでしょうか?

イタリア、フランスに次いで世界第3位の生産量を誇るワイン大国スペインですが、イタリアやフランスと比べると、スペインワインの知名度はまだまだかもしれません。

ペネデスワインは、スペインワイン初心者の方にぜひ覚えてほしい、スペインのおすすめワインのひとつです。

今回は、ペネデスワインについてわかりやすくご紹介します。

ペネデス地方について

ペネデス
引用:https://www.winetraveler.com/spain/wine-tasting-penedes-wine-region-spain-cava/
スペイン北東部カタルーニャ州のペネデス地方は、バルセロナの西南約40kmにあるワイン生産地です。緯度だけで見ると北海道の函館とほぼ同じですが、函館とは気候が大きく異なります。

ペネデス地方のワイン産地は、地中海沿岸の温暖な気候のバホ・ペネデス、カタロニア山脈沿いの冷涼な気候のアルト・ペネデス、海と山の中間の広域に広がるメディオ・ペネデスの3つのエリアに分かれています。

ペネデスワインの始まりは19世紀末からです。ペネデスの醸造家がフランスのシャンパーニュ地方でシャンパンの製法を学んで帰国後、スペインの固有品種を使ってフランスのシャンパンと同じ製法でスパークリグワインを造り始めました。

以来、ペネデス地方ではカヴァの生産が中心でしたが、1970年代に入ってからはスティルワインの生産も増えてきて、現在では多様なワインが造られています。

スペイン全体の約9割のカヴァは、メディオ・ペネデスで生産されていて、世界的にも人気が高いです。

ペネデスワインの特徴


ペネデスワインは、スパークリングワインのカヴァが最も有名ですが、高品質なスティルワインも多く生産されています。

スパークリングワイン(カヴァ)

カヴァはフランスのシャンパーニュと同じ瓶内二次発酵で造られますが、補糖を行わない、もしくはごくわずかに抑えた辛口タイプがほとんどです。カタルーニャ地方の固有品種・マカベオ、チャレッロ、パレリャーダなど使った、豊かな香りと濃厚な果実味が特徴。

シャープな酸味とさわやかな飲み心地で、洋食から和食、中華まで幅広い料理と合わせやすく、普段飲みはもちろん、ホームパーティーにもピッタリです。

シャンパンとカヴァの関係はこちらで詳しく解説しています!

白ワイン

主に冷涼な地域のアルト・ペネデスで造られます。

カタルーニャ地方の固有品種・パレリャーダやチャレッロ、シャルドネなどのぶどう品種を中心として、豊潤な果実の香りとスッキリした酸味が楽しめる、辛口で繊細な味わいが特徴。高品質なのにとてもリーズナブルなのが魅力です。

赤ワイン

主に地中海沿岸のバホ・ペネデスで造られます。

テンプラニーリョやガルナッチャなどのぶどう品種を中心に、華やかな香りと程よい酸味、まろやかな口当たりが特徴。早飲みタイプのものが多いです。家庭料理にも合わせやすく、コストパフォーマンスの良さが魅力です。

おすすめのペネデスのワイン

ここからは、私が特におすすめのペネデスのワインを2つご紹介します。

カヴァ・レッソ ブリュット マサックス

resso
引用:https://wsommelier.com/item/2101140001785.html
ワイン名 レッソ ブリュット・ナチュレ・オルガニック
生産者 マサックス
ぶどう品種 チャレッロ40%、マカベオ35%、パレリャーダ25%
味わいのタイプ 極辛口

ライムや地中海レモンを思わせる爽快な香り、ハーブを思わせる清涼感のある香りが心地よく、特に魚介料理や味の濃い料理などと相性抜群。

後味にキレがある、すっきりとした飲み口が特徴で、和食にもよく合う日本人好みのスパークリングワインです。

カンポス・デ・エストレリャス・ブリュット ヴィネルジア 白

エストレリャス
引用:https://wsommelier.com/item/2101140001754.html
ワイン名 ブリュット・ナチュレ
生産者 ヴィネルジア
ぶどう品種 チャレッロ 50%、マカベオ(ビウラ) 25%、パレリャーダ 25%
味わいのタイプ 極辛口

柑橘系フルーツのすっきりとした香りと酸味が心地よく、フルーティーで親しみやすい味わいが魅力的。

サラダやマリネなどに合わせやすく、食前酒にピッタリなスパークリングワインです。